僕の好きな画家の一人である「ルノワール」の作品22点を
中心にした、コロー、ミレー、モネ、ピサロ、マネ、ドガら
フランス絵画の巨匠たちの名画であり
日本初公開の作品59点を含む73点の作品であることを
読売新聞の広告で、知っていて絶対行かなきゃ!!
と思っていながら、寒さで行動力が鈍り、延び延びになっていましたが
暖かくなった朝の空気を感じ、今日行って来ました。
場所は丸の内にある三菱一号美術館でした。
初めて訪れましたが、落ち着いた雰囲気のいい美術館で
作品数より、質の高い少数の作品を
じっくり鑑賞するのに適していると感じました。
音声ガイドをお借りし、じっくり鑑賞してきました。
現在、絵画教室に通っていますので、
筆使い、色合い、構図など観るポインントが多く
時間がかかり、腰が痛くなってしまいました。
でも、充実した一日で絵がうまくなったような気分になり
新宿の世界堂で画材を買い足して帰ってきました。
三菱一号館美術館の三階から、外を覗いたものです。
暖かい日差しの中、屋外のベンチでは、食事をしている方も
見受けられました。
買い求めた作品集から、印象に残った作品を転載しました。
まず、これはルノワール30代半ば(1875年頃)の自画像です。
力強い筆使いが若々しく、生気あふれる表情を描き出していると思います。
ルノワール、1899年(58歳)頃の自画像
ルノワールらしい優しい筆使いで描いてますね
ルノワール自身、この肖像は「自分の子牛のような目を正確にとらえている」
と語っていたそうです。
1874年頃(33歳?)の作品
「若い娘の肖像(無邪気な少女)」
モデルは女優の卵で、演劇界で認められようと懸命に
努力していた。
このころ、ルノワールはこのモデルを頻繁に描いていた。
彼女の容貌を自分の理想の女性美に合わせることに
何の躊躇も感じていないとか・・・・
1875年頃の作品
「かぎ針編みをする少女」
モデルは、1870年代半ば、ルノワールの多くの作品の
モデルになったそうです。
1875年頃の作品
「フルネーズ親父」
フルネーズはセーヌ川に浮かぶ島で、レストランと貸しボート屋を
営んでいた。
ルノワールはこのレストランを「描きたい美しい女性たちにあふれた場所」
と語っており、常連客となり、フルネーズは親しい友人となった。
1879年頃の作品
「うちわを持つ少女」
モデルは有名な女優で、コケティッシュな召使役を得意としていた。
1877~1881年にかけて頻繁に彼女をモデルに使った。
モデルの容姿は若い女性の理想美に近づくように
意識的に普遍化されている。
ルノワールの多くの美少女を描いた作品の中でも
卓越して魅惑的であると評されております。
1879年の作品
ルノワールの親友かつパトロンの姪で13歳」のテレーズ・ベラールを
描いたもの。
ルノワールは肖像画を描くときは、何はさておき
「母親が自分の娘を認知できることが必要」と語っていたので
新しいパトロンを喜ばすため、ドレスの細部にまで注意を
払って描き上げたが、テレーズの好みなものでなかったため
この肖像を決して好きにならなかったとのことです。
1880年の作品
モデルはパリのモンマルトル界隈の若い娘で、
大勢の恋人を持ち無軌道な生活を送り
威勢のいい俗語を離話すことで知られていた。
モデルの無防備な姿勢、むき出しの肩
膝の上で眠る猫など画面に漂うエロティックな感触を
批評家や風刺画家は見逃さず、この絵が最初に展示されたとき
彼らは嘲笑を浴びせたとのことです。
風俗画のジャンルの作品は評価されなかった?
1880年の作品
「劇場の桟敷席(音楽会にて)」
優雅な装いの人物を描いた最後の、そして最も意欲的に
描いた作品。
しかし、ルノワールの画商は出来栄えに不満で
受け取りを拒絶したという。
そこで、第3の人物を消したり、髪型を変えたりしており
もしかしたら、右の花束を持った少女も最初描かれておらず
描き加えられたものかもしれないとのことです。
でも、この絵の前に立った時、真正面から見つめるまなざしは
魅力的でした。
1882年の作品
「鳥と少女(アルジェリアの民族衣装をつけたフルーリ嬢)」
この作品も肖像画であると同時に風俗画でもある。
1882年の作品
「縫い物をするマリー=テレーズ・デュラン=リュエル」
親しい友人の画商の娘を、1881年のイタリア旅行後
ルノワールが試みた新しい画法で描かれている。
依頼主の友人は、作品の出来栄えに不満だったようだ
「肖像画の背景は快い暗さが必要」との観念があったようです。
1895-1900年の間の作品
「手紙」
ルノワールの描く風俗画は、画中に登場する二人の女性が
どうゆう関係にあるのか、不明なことが多い。
色の使い方は、1890年代のルノワールに特徴的なもの。
このころ画家は、黒の使用を試み、青を使って量感を表現する
印象派的な彩色法を放棄していた。
本作品では、色のヴァリエーションで立体感を表し、
また対照的な色調がしばしば並置されている。
以上、ルノワールの作品22点の中から、
印象に残った10枚を選んでみました。
コメント