秋が深まり、落葉樹が紅葉し、落葉が多くなり、
木に残っている葉が少なくなりました。
この時期になると、子供の頃、読んだ「最後の一枚」という
題の物語(絵本だったかなー・・?)を思い出します。
ストーリーの場面が、脳裏に浮かぶんです。
多分60年近く経っていると思いますが、
何故か、不思議と毎年思い出すのです。
今年も、思い出しながら、
はらはらと散る葉の中を、
落ち葉を踏みしめながら、
空を見上げて歩いています。
写真を撮ってきてから、
ブログを書く前に、自分の覚えている内容を確認するため、
Webであらすじを確認したら、細かな点で違っていました。
・木の葉だと思っていたのは、隣家の壁に這う「つた」の葉だった。
・病気になったのは、男の子だと思っていたが、女の子でした。
・病気になった子と一緒に住んでいたのは、
家族だと思っていましたが、画家志望の友人だった。
<あらすじ>
病気で寝たきりになった「ジョアンナ」
目に入るのは、小さな窓から見える隣家の壁だけ、
医者が同居の友人「スー」に言う
助かる見込みは、あの子が「生きたい」と
思うかどうかにかかっている。
ジョアンナが友人スーに言う
窓から見える隣家の壁の「つたの葉」を見ながら、
三日前は百枚くらいあったのに、
もう五枚!
「最後の一枚が散る時、私も一緒に行くのよ、
三日前から分かっていたの」
「最後の一枚が散るのを見たいの、
もう待つのは疲れたし、考えるのにも疲れたし。
自分がぎゅっと握りしめていたもの全てを放したいの。
そして、ひらひらと行きたいのよ。
あの哀れで、疲れた木の葉みたいに・・・」
スーは、日よけを閉めて、
ジョアンナに眠るように言って部屋を出る。
スーは、二人と親しい階下に住む老画家ベーアマンに、
ジョアンナの状態を打ち明けたのでした。
この老画家は、今まで絵筆をふるってきたが、
芸術の」女神の衣のすそに
触れることすら出来なく
清貧な生活はしていたが、階上の若き二人の
画家を守る特別な番犬だと思っていました。
次の朝、目を覚ましたジョアンナが、
「日よけを開けて、見たいの。」
と、囁くように、スーに命じた。
打ちつける雨と激しい風が
長い夜の間、荒れ狂ったというのに
つたの葉が一枚、レンガの壁に残っていた。
「これが最後の一枚ね」と、ジョアンナが言い、
「昨晩のうちに散ると思ったんだけど。
風の音が聞こえていたのにね。
でも、今日、あの葉は散る。
一緒に私も死ぬ」と言ったのでした。
やがて、夜がきて、
北風が吹き、雨は窓を打ち続けたのでした。
朝がきて、明るくなると、
ジョアンナは無慈悲にも、
日よけを上げるように命じたのでした。
意に反して、残っている葉を見て、
生きる気力が出てきたのでした。
スーは、往診した医者から、
階下の老画家ベーアマンが入院したことを聞かされ、
高齢だし、体も弱っているし、急性だし、
もう助からないだろうと言われた。
ベーアマンは、翌日病院で亡くなった。
ベーアマンは自分の部屋で、
靴も服も、ぐっしょり濡れて
氷りみたいに冷たくなっていたという。
あんな、ひどい晩、どこへ行ってたんだ?・・・・
・部屋には、まだ明かりのついたタンタンがあり、
・元あった場所から引きずり出された梯子が見つかった
・散らばった絵筆と緑と黄色が混ぜられたパレットも・・・
元気を取り戻したジョアンナにスーが言う
あの壁のところ、
最後の一枚のつたの葉を見て。
どうして、あの葉、風が吹いても
ひらひら動かないのか、
不思議に思わない?
ああ、ジョアンナ、
あれがベーアマンさんの傑作なのよ!
あの葉は、ベーアマンさんが描いたものなのよ。
最後の一枚の葉が散った夜に・・・・・
ちょっと長くなりましたが、これがあらすじです。
「オー・ヘンリー作」
どうでしょう?
↓ 今日は天気が良かったので、身近な最後の一枚の葉を探して見ました
コメント