三時に起きて、身支度を整え外に出た。
雨風が強く、ガスもかかっており、最悪の
コンディションの中、出発しました。
奥穂高の山頂で、今回の目的である西穂高岳へ
向かうか、前穂を通って下山するか
天候で判断することにしていましたので、
西穂へ向かう場合を考え、
早立ちとなりました。
穂高岳山荘前の切り立った岩場は、
ヘッドライトに浮かび上がるペンキ印を頼りに
クサリ、梯子の助けを借りながら、
順調に登り切った。
ところが、がれ場でルートを見失ってしまった。
岩に生えた白いコケがペンキ印に見え
間違えてしまった。
すぐ戻れば良かったのに、踏み跡らしきものも見られたので、
そのうちペンキ印が出てくるだろうと、進んでいたのですが、
いつまで経っても、ペンキ印が出て来ない
踏み跡らしきものも消えていた。
ルートを間違えた!
雨の中、岩に腰を下ろし、
水を一口飲んで気持ちを落ち着かせた。
記憶を頼りに、通ってきたルートを戻っていたら、
ヘッドライトの明かりに突然、白ペンキの矢印が
現れたのでした。
そんなことをしながら、奥穂高の山頂に
着いてはみたものの、
雨、風、は収まらず、視界も悪かった。
西穂へのルートは、滑りやすい足場や
風でバランスを崩しやすい箇所が多いので、
ジャンダルムの頂上で朝食
という今回の目的はあきらめ、
前穂経由で下山しました。
(体力的に、もうチャレンジ出来ないかも知れない・・・)
途中雨、風が収まったものの
6月の大雨で、コースは荒れており、
スリップに悩まされながらの
下山でした。
途中、岳沢ヒュッテに泊まろうかとも
思いましたが、台風12号の影響で
上高地からのバスルートが閉鎖される可能性が
高いと判断し、一気に下山。
バス、電車を乗り継いで松本まで出て
ビジネスホテルに飛び込んだのでした。
↓ 紀美子平に着いた時は、雨、風は幾分収まっていたものの
ガスで視界がきかないので、前穂高岳山頂には登らず、
昨夜のうちにもらってあった弁当を広げたが、食欲は無く
ほとんど食べずにザックに戻してしまった。
非常食を胃袋に流し込みながら
重太郎新道の中ほどまで下りた時、
突然、視界が開け、
今日歩く筈だった峰々が顔を出したのでした。
カメラをザックから取り出し、
何枚か撮ったところで、またガスがかかってしまいました。
まるで、また来いよ!と挨拶されたかのようでした。
↓ こうして下から見ると、大人しい山なんですがねー・・・
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